業種・職種を知ろう
社会にはどんな業種や職種があって、それぞれどんな仕事をしているのか、
どんな特徴があるのかを知ることも、自分に合った就職先を探すための大きなヒントになります。
なりたい職業や希望する就職先が決まっている人も、まだよく分からないという人も、
まずは、ここに紹介する業種や職種をチェックしてみてはいかがでしょう。
今まで想像していなかった“自分に向いている”業種や職種が見つかるかもしれません。
業種を知ろう
業種1 建設業(建物を造る、公共工事、設備工事、メンテナンス等の仕事)
●建設・土木
建物・施設等を造る工事を請け負うのが「建設」、道路や橋・ダム等を造る工事を請け負うのが「土木」になります。対象となるのは、住宅・店舗から公共施設・道路やダム等まで多種多様で、お客様は個人だけでなく、企業や国・自治体など様々です。
また、依頼を受けてから建造物を造る「受注生産」で仕事を進めるため、お客様や社員同士のコミュニケーションも大切になります。また、次に挙げる設備工事まで含めて対応できる総合建設業の企業もあります。
●設備工事
建造物を造る時には、エアコンなど内部の空調設備や、水道・電気、防火設備等も不可欠です。そのような様々な設備の工事を請け負うのが「設備工事」です。
現場を担当する職種では、部品を組み上げて設備を完成させたり、自分の任された箇所の作業を丁寧に進めていく、問題点が無いか注意深く一連の作業でメンテナンスを行う等、体を動かしたり手作業をすることが多い点や、丁寧にキレイに仕事を進めることが求められる点等も特徴と言えます。
業種2 製造業(モノを作る仕事)
●製造・開発
食品から大型の機械まで製品として社会に出ていくものは、必ずどこかのメーカーで作られています。モノ作りの現場を支える技術者は、スピーディな作業をしながらも品質を保つことや、自分の行った仕事に対してチェックを行い、技術を高めていこうとする向上心も大切です。
仕事内容は業種や企業ごとに幅広いため一概には言えませんが、AIやロボットなど新しい産業も生まれており、今後も多くの人材が必要とされる業種と言えるでしょう。
業種3 小売・物流(モノを売る仕事、届ける仕事)
●卸売・小売
企業や消費者を相手に、商品やサービスを販売する仕事です。接客担当だけでなくどの部署であっても、扱っている商品やサービスの魅力をお客様に伝えながら、お客様との良い関係をつくるための対応が多くの企業で求められています。
また、通信販売やネット販売の普及・拡大によって、ITの知識や技術を持っている人が活躍できる場がますます増える業種のひとつと言えるでしょう。
●物流・倉庫
メーカーと消費者を結ぶ重要な役割を担っているのが「物流・倉庫業」です。ただ単に依頼のあったモノを安全に運ぶだけでなく、多品種に渡る製品・商品を、仕分け作業時の効率も考えて保管し、機械装置の力を利用しながら、タイミングに合わせて必要なものだけをピックアップして配送しています。
常に整理整頓を心がけ、業務の手順に気を配りながら手際よく業務を進めること、さらには仕事の質を高めるための改善点を見つけて工夫することなどが、この業種と相性の良い資質のひとつでしょう。
業種4 サービス(食や安心・安全・快適等を提供する仕事)
●飲食サービス
飲食サービスは大きく分けると、店舗で料理や飲料等を提供する「外食」と、調理済でテイクアウト用の食事等を提供する「中食(なかしょく)」に分かれますが、お客様に美味しい料理を提供するだけでなく、各社の特長を打ち出した心地よい空間やサービスを提供する仕事でもあります。
食べたり飲んだりが好きな人、料理をするのが好きな人はもちろんのこと、人と接して喜んでもらうのが好きな人、後輩の面倒見がいい人なども向いているでしょう。
●専門サービス(設備管理・廃棄物処理等)
専門的な技術やノウハウを提供する専門サービス業は、車の整備、設備の管理やメンテナンス、警備等のセキュリティ関連、各種レンタル業、産業廃棄物処理・解体業など様々な企業がありますが、よりよい環境で、快適に業務や生活を送ることができるのも、このような専門サービスがあるおかげです。
それぞれの現場に合わせて規則を守ることはもちろん、責任感や使命感をもって取り組む仕事でもありますが、仕事をチームで行うことも多いため、協調性も必要な適性と言えるでしょう。
●介護・福祉サービス
介護・福祉サービスは、加齢や病気・障がい等で日常生活を送ることが困難な人や、その家族に支援サービスを提供する仕事の他、介護人材を必要としている施設と介護の仕事に携わりたい人を結びつける仕事等があります。
ますます進む高齢化社会で、多くの人手が必要とされている業種ですが、健康で体を動かすことが好きな人、人の話を聞くことが好きな人、丁寧に仕事をやり遂げるタイプの人、誰かのために働きたいと考えている人などはピッタリの業種と言えるでしょう。
業種5 金融(事業者や個人の活動をお金で支える仕事)
●銀行・信用金庫・信用組合等
資金を必要としている企業・個人と、資産を運用したい企業・個人の間で、お金のやり取りを仲介して活動を支えるのが金融業です。金融機関には、銀行・信用金庫等がありますが、銀行が利益を追求する株式会社であるのに対し、信用金庫は、地域の事業者や個人が会員になって、あくまで会員と地域の利益を優先し、地元の発展に貢献することを目的としている点が異なります。
…自分に向いている!と思えた“業種”はありましたか?
ピン!とこなかった人は“職種”から考えてみてもよいでしょう!
職種を知ろう
職種1 営業職
どんな業種でも必要な営業職は、顧客に自社の商品やサービスを説明して、購入していただく・契約していただく仕事のことです。業種や扱う商品・サービスによって仕事内容は様々ですが、商品やサービスの利点を説明して購入を促すという点はどの業種も一緒です。
営業職の基本は「対人」なので、人の話をよく聴けること、話を分かりやすく伝えられること、しっかりスケジュール管理できること、相手の立場で考えられること、自分の出来る範囲を正直に言えることなどが適性と言えるでしょう。
職種2 技術職
建設、電気工事、土木工事などさまざま建設現場で働く仕事や、専門の設備や技術を有した企業の工場、解体や廃棄物処理の現場で作業をする仕事等です。様々な仕事があることから需要も高く、一通りの業務を習得して、さらに資格等がとれたり、リーダーの役割が果たせるようになれば、キャリアアップにもつながります。
コツコツと同じ作業を丁寧に行うことが得意な人や、リーダーの立場になれば、安全かつスムーズに仕事を進められるようメンバーをまとめる役割も必要なので、計画性をもって仕事に取り組める、リーダーシップがある、コミュニケーション能力がある、危機管理能力がある等が、この職種の適性と言えるでしょう。
職種3 企画・開発職
食品やサービス業における商品やメニュー等の立案・改善・試作、製造業における製品仕様や製造工程等の構想、構想を具体的な形に落とし込んだ設計、設計に基づいた試作品の製作など、様々な領域の中に企画・開発職のしごとがあります。
企業や部署によって求められる仕事内容は大きく異なりますので、新しもの好きで多くの事に興味を持っている人であったり、分野によっては専門的な知識や技術を深く追求することが好きな人に向いている職種と言えるでしょう。
職種4 事務職
書類の作成、ファイリングや整理、データ入力、電話対応、来客対応等の業務全般を担うのが事務職です。ひとくちに事務職と言っても、一般事務・営業事務・総務事務など担当する内容によって所属する部署は企業によって様々です。
細かな作業でも根気強くやれる人、人をサポートするのが好きな人、周囲とのコミュニケーションが大切な場面も多いことから、円滑な意思疎通を図るために気遣いできる人などが向いていると言えるでしょう。
職種5 販売・接客職
小売業のほとんどにあるのが販売・接客職です。通常は顧客対応が中心となりますが、在庫管理や商品の発注などの事務仕事まで担当する場合もあり、商品・サービスについて深く理解する努力、会社やお店全体に気を配る姿勢なども必要です。
人と接する仕事でありお客様の要望も様々ですから、臨機応変な対応が出来る人、会話の中から潜在的な要望を汲み取って最適と思われるものを提案できる人など、人とコミュニケーションしながら、喜んでいただけるよう提案するのが楽しいと思える人は向いている職種と言えるでしょう。
職種6 介護職
高齢化社会の進展でまだまだ人手不足な介護業界では、働く人のモチベーションを重視する施設や会社も増え、やりがいを持ちながら長く続けていけば、資格取得やキャリアアップも可能です。
人の話に耳を傾けてじっくり聞ける人、人の役に立てることに喜びを感じて、思いやりをもって人と接することができる人なら、大変なことも多い反面、多くの人から感謝され、やりがいを感じることが多い職種です。
他にもいろいろな業種・職種があります。
いろいろと調べてみると、より自分に合った仕事が見つかるかもしれません。